
肩の筋肉・三角筋をトレーニングすると、肩周りをすっきりと綺麗に引き締めたり、負荷回数設定によってはほどよく肩幅が増すことでウエストのくびれが際立ち美姿勢になることができます。また、副次的な効果として女性に多い肩こりの解消・予防にもなりよいことがたくさんです。
そんな三角筋のジムマシンでのトレーニング方法を解説するとともに、女性にとって適切な重量・負荷回数設定、一週間のトレーニング頻度などについてもご紹介します。
目次
■三角筋の構造と作用

三角筋は前部・側部・後部の三部位に分けられ、それぞれ「腕を前に上げる」「腕を横に上げる」「腕を後ろに上げる」作用があります。
肩こりの解消が目的の場合は三角筋後部を、美しい姿勢作りが目的の場合は三角筋側部(中部)を鍛えると効果的です。
■筋トレの1セットの目安は?
●15~20回を1セットの目安にするのが効果的

1セットの回数が10回以下しかできないような負荷設定で筋トレを行うと、筋肥大する短瞬発筋と呼ばれる筋繊維が刺激されてしまいますので、女性の一般的なトレーニングでは、15~20回の反復を1セットにできる軽めの重量設定が理想的です。
■三角筋全体のマシントレーニング
●マシンショルダープレス

マシンショルダープレスは肩周辺の筋肉・三角筋に効果がある基本トレーニングで、肩周りをすっきりと細く引き締める作用があります。また、肩周辺の血行もよくなるので、女性に多い肩こりの対策にも有効です。
マシンショルダープレスは、肘が体幹よりも後ろにくるフォームで行うと、肩関節に大きな負荷がかかりますので、かならず肘を体幹前側において動作するようにしてください。
【正しい動作とフォーム】
①シート高を調整し肩関節よりグリップが上になるように構える
②上半身を反らせすぎず、肘が体幹の前になる軌道で腕を押し上げる
③肩甲骨を寄せずに腕を伸ばしきる
④ゆっくりと効かせながら元に戻る
●スミスマシンショルダープレス

スミスマシンショルダープレスは、マシンがウエイトのブレを支えてくるので、フリーウエイトよりも高負荷をかけられるのがメリットです。
反面、軌道のズレは全て肩関節に返ってきますので、本セットの前に軽い重量で軌道確認を行い、関節に負担のかからないポジションで行うことが重要です。
【正しい動作とフォーム】
①シートに座り、シャフトを肩幅より広くグリップして構える
②シャフトをラックアウトし、肘が体幹の後ろ側にいかないよう、上半身を反らせすぎずに胸まで下ろす
③下ろした軌道と同じ軌道でシャフトを押し上げる
④呼吸をして、再びシャフトを下ろしていく
●ケーブルアップライトローイング

ケーブルアップライトローは、効かせるのが比較的難しい三角筋トレーニングのなかでは簡単な種目で、初心者にもおすすめです。
上半身を後ろに倒したり、肩甲骨を寄せる動作をすると負荷が僧帽筋に逃げてしまうので注意してください。
なお、肘を前に出すと三角筋前部に、横に出すと中部に、後ろに引き気味にすると後部に負荷がかかります。
【正しい動作とフォーム】
①マシンに正対し、背すじを伸ばしてバーをグリップする
②上半身を反らせずに、肘を先行させてバーを引き上げる
③肩甲骨を寄せないように顎までバーを引ききる
④ゆっくりと効かせながら元に戻る
●スミスマシンアップライトローイング

スミスマシンアップライトローは、効かせるのが比較的難しい三角筋トレーニングのなかでは簡単な種目で、初心者にもおすすめです。
上半身を後ろに倒したり、肩甲骨を寄せる動作をすると負荷が僧帽筋に逃げてしまうので注意してください。
なお、肘を前に出すと三角筋前部に、横に出すと中部に、後ろに引き気味にすると後部に負荷がかかります。
【正しい動作とフォーム】
①真っ直ぐに立ち、バーベルを持って構える
②上半身を反らせたり、肩甲骨を寄せたりせずに肘を先行させてバーベルを引き上げる
③ゆっくりと効かせながら元に戻る
■三角筋前部のマシントレーニング
●ケーブルフロントレイズ

ケーブルフロントレイズは、三角筋のなかでも前部に集中的な効果があります。
ケーブルフロントレイズは、上半身を後ろに傾けたり肩甲骨を寄せる動作をすると、負荷が僧帽筋に逃げてしまいます。
直立して、肩から先だけで動作ができる重量設定でトレーニングを行ってください。
【正しい動作とフォーム】
①マシンに正対し、背すじを伸ばしてバーをグリップして構える
②上半身を反らさないように腕を前に上げていく
③肩甲骨を寄せずに腕を水平まで上げる
④ゆっくりと効かせながら元に戻る
■三角筋中部のマシントレーニング
●ケーブルサイドレイズ

ケーブルサイドレイズは、三角筋のなかでも中部に集中的な効果があります。
ケーブルサイドレイズは、上半身を傾けたり肩甲骨を寄せる動作をすると、負荷が僧帽筋に逃げてしまいます。
直立してコントロールした動作をするとともに、肩甲骨を寄せない意識を持って行ってください。
【正しい動作とフォーム】
①マシンの横に立ち、腕を下ろし、アタッチメントをグリップして構える
②腕を伸ばしたまま、肩甲骨は寄せず、やや前寄りの横方向に腕を上げていく
③腕が床と水平になるまで上げる
④ゆっくりと元に戻る
■三角筋後部のマシントレーニング
●ケーブルリアラテラルレイズ

ケーブルリアラテラルレイズは、三角筋のなかでも後部に集中的な効果があります。
ケーブルリアラテラルレイズは、反動を使ったり肩甲骨を寄せる動作をすると、負荷が僧帽筋や広背筋に逃げてしまうので注意が必要です。
【正しい動作とフォーム】
①マシンの横で前傾姿勢をとり、腕を伸ばした位置でアタッチメントをグリップして構える
②肩甲骨を寄せないように気をつけ、肘の角度も動かさずに後方に腕を上げていく
③腕が床と平行まで上がったら、ゆっくりと効かせながら元に戻す
●ケーブルフェイスプル

ケーブルフェイスプルは、効かせるのが難しい三角筋後部に初心者でも簡単に負荷をかけられる種目です。
肘を肩よりも高い位置に上げながら低くことと、肩甲骨も寄せずに動作をすることが最大のポイントです。
【正しい動作とフォーム】
①マシンに正対し、胸を張り背すじを伸ばし、腕を伸ばした位置でアタッチメントをグリップして構える
②肩甲骨を寄せないように気をつけ、肘が手よりも高い位置を保ち、アタッチメントを顔にむけ引き寄せる
③ゆっくりと効かせながら元に戻す
■具体的な1日の筋トレプログラム
●筋トレの順番が大切

ここまでご紹介した筋トレメニューを具体的に組み合わせて、1日のプログラムを組みますが、大切なのは筋トレの順番です。その順番とは、複数の関節・筋肉を同時に使うコンパウンド種目(複合関節運動)からはじめ、単一の関節・筋肉だけを使うアイソレーション種目(単関節運動)で仕上げるというです。
それらを考慮した具体的な1日の筋トレプログラムが以下のものです。
①三角筋全体の種目:3セット
②三角筋側部(中部)の種目:2セット
③三角筋後部の種目:2セット
■理想的な一週間の筋トレ頻度
●72時間は超回復期間をおきたい

1日のトレーニングプログラムはすでに例示しましたが、一週間のなかではどのくらいの頻度で筋トレを行うのが理想的なのでしょうか。
筋肉は、一度鍛えたら72時間の超回復期間をおくのが理想的です。つまり、同じ部位に対しては3日おき、一週間に二回のトレーニング頻度が理想的です。
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■筋トレ&フィットネスにおすすめのグッズ
●トレーニングベルト
GLFITトレーニングベルトblack
GLFITトレーニングベルトpink
筋トレ&フィットネスにまず不可欠となってくるのがトレーニングベルトです。物理的に腰をサポートしてくれるだけでなく、腹圧を高める効果で最大筋力を向上させ、効率的なワークアウトを実現してくれるグッズです。
トレーニングベルトにはさまざまなタイプがありますが、初心者や女性の方には、リーズナブルでコンパクトに収納できて丸洗いのできる「ナイロンベルト」がおすすめです。
▼トレーニングベルトとは?
●引くトレニングにはパワーグリップを
GLFITパワーグリップblack
GLFITパワーグリップpink
初心者や女性の方に多いトレーニングの悩みが「先に握力がなくなってしまう」というものです。トレーニングは101%で追い込んでこそ、はじめてその効果があらわれます。
パワーグリップを使用すれば、握力がなくなっても最後までバーやシャフトをグリップできるので、完遂率の高いワークアウトが実現できます。
▼パワーグリップの使い方は?
●押すトレーニングにはリストラップを
押すトレーニングで気をつけたいのが手首の保護です。リストラップと呼ばれるグッズを手首に装着することで、手首の保護・補強になり、結果として高いレベルのワークアウトが実現できます。
▼リストラップの適切な長さと巻き方は?
●肘の保護にはX-エルボースリーブ
肘に違和感や不安のある方におすすめしたいのが、こちらの新発想の肘サポーター「X-エルボースリーブ」です。リストラップと同様の伸縮性に優れたラップが付属しており、平行巻きにしたり、X巻きにしたり、個人それぞれの肘の状態にあわせたサポート力を発揮できます。
▼X-エルボースリーブとは?
●その他の筋トレグッズはこちら

下記の記事では、実際に使用しているトレーニング用品(ベンチ・ダンベル・チューブ・トレーニングベルト・パワーグリップなど)を、自宅用アイテムを中心にジムユースまで、男性用・女性用から幅広く解説しています。
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